私自身、平成26年より五代友厚公の検討に取り組んで来た。
その時代の公の息吹きを少しでも感じることが出来ればと思いつつ、そして会議では、少しは友厚公を知ることができたのではないかと思い、五代友厚公について人から聞いたり本を読んだりして知った内容をさも自分が今、見聞きしてきたかの如く発言したこともあった。
しかし、織田作之助先生の本に出会い恥ずかしくなり、自分の思い上りにも程があると自分が情けなくなった。
当時の文献や手紙は、漢文の素養なくしては読めない。
今、自分の認識過程の客観視、能力並びに自分のこれまでの経験知が相対的なものであることを十分に覚知することなくしては、とてもとても公の人生の、或いは当時の歴史を検討することは極めて難しい。
そのことを今更ながら教えられた。
織田先生に感謝。先生の謙虚さと情熱に出会えて良かった。
今後の映画作りの指針とさせてもらうつもりである。